京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

竜飛崎へその5

 

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竜飛崎展望台からの帰路、岬の崖下の海岸に小さな漁港があった。竜飛漁港という。漁港までの海岸に敷かれた防波堤が冬季の波の激しさを示している。だが初夏の今は穏やかな波が防波堤を洗っていた。近くに太宰治の文学碑が建てられていた。

『ここは本州の袋小路だ。読者も銘肌せよ。諸君が北に向かって歩いているとき、その路をどこまでも、さかのぼり、さかのぼり行けば、必ずこの外ヶ浜街道に至り、路がいよいよ狭くなり、さらにさかのぼれば、すぽりとこの鶏小屋に似た不思議な世界に落ち込み、そこに於いて諸君の路は全く尽きるのである』津軽が生んだ文豪太宰治が、小説『津軽』のなかで竜飛を訪れたときの驚きを著している。太宰治は、井伏鱒二に師事し、『津軽』のほか『走れメロス』『斜陽』など数々の名作を著作している。

ここ、三厩港と竜飛崎灯台方面を結ぶ珍しい国道(通称階段国道)がある。全長388.2m、標高差70m、362段ある。車が走れない道であるが、れっきとした国道339号線である。昭和49年に国道に指定。一説によれば、建設省が現地を確認せず認めたともいわれるが、ひょとしたら粋な計らいだったかもしれない。 

陽が西に傾き影が長くなったこの竜飛漁港でわたしどもの旅行は終わった。これから一時間半の時間をかけて新青森の駅に行き、新幹線で仙台に戻るのである。