向かいの山の端から朝日が昇ってくると夜の暗さを残す深堂の郷は薄明るくなり、しだれ桜は金色の光を 放つように輝き出す。だがまだ郷が眠るようにその色が沈んでいるだけに、なおいっそうしだれ桜は輝き をましてゆく。この光景を眺めていると至福のときを…
拙宅から車で半時間、大津から信楽の山に分け入った深堂の郷(ふかどうのさと)の小高い丘に一本の桜の 老木がある。畑のしだれ桜である。樹齢400年の老木であり、その枝は多くの杭で支えられているが、凛 とした孤高の姿は見る者に感動を与える。 この桜は都…
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