京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

東海道関蝉丸神社下社その1

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前回「東海道逢坂山関址その3」蝉丸神社のページで「蝉丸を祀った神社はこの神社を含めて3か所ある。逢坂

の関址から国道一号線を大津に向かって行った名神高速道路の高架橋あたりにあるのが「関蝉丸神社上社」

で、さらに国道一号線から分かれた国道161号線大津市街に向かう道路)に沿ってあるのが「関蝉丸神社下社」

である。この上下社はまだ訪れてはいないが「関蝉丸神社下社」では芸能の神様に因んで数年前から毎年5月

に「関蝉丸芸能祭」が行われているという。機会があれば訪れてみたいと思っている。」と書いたがその機会が

思ったより早く訪れた。関蝉丸神社は交通量の多い国道161号線沿いにあり、駐車場もないため道路沿いの待

避所に駐車して訪れた。参道に入るとすぐに京津電車の踏切があり、渡ったところに鳥居があるという一風変

わった神社の入り口である。この神社は芸能の神様に因んだ神社の通り、入口の左に関蝉神社の石碑に並ん

で「音曲藝道址」と刻まれた碑が立っていた。境内に入ってみると檜皮ぶきの屋根が抜け落ちる寸前になってい

る下社本殿や建物などの激しい痛みが目に飛び込んできた。宮司家が2007年に途絶えると境内の荒廃が目立

つようになり、同神社に宮司が県神社庁職員と兼務するかたちで就任した12年には下社の本殿と幣殿、回廊の

屋根にいくつも穴が開き、社務所も屋根が半壊していて建て直しを迫られていたが、氏子組織がなく、修復に備

えた積立金もなかったという。転機が訪れたのは15年。まちづくりに携わる市民や地元企業の関係者らが「関蝉

丸芸能祭」を初めて企画。拝殿の床を張り替え、舞踊や落語、器楽演奏、声楽など多彩なジャンルの芸能関係

者が出演し、多くの人を神社に呼び込んだ。芸能祭は今年で3年目を迎えて定着し、修復に向けた氏子の機運

も高まり、寄付も同神社に集まるようになったという。すべてを修復するにはまだまだ経費と年月が掛ると思われ

るが芸能祭がこれからますます発展してゆけば「芸能の神様」にふさわしい神社になってゆくのではあるまい

か。