天売島、焼尻島は羽幌(はぼろ)町に属し、両島への連絡船は羽幌港から出ている。羽幌から天塩と、天売島、
焼尻島を車窓から眺めながらオロロンラインをさらに北上する。天塩町は北海道内第2位の長さで北海道遺産の
形成された天然の防波堤(この部分は幌延町に属する)により非常に良港であったこと、海山の豊富な天然資
源に恵まれていたことから、古くからアイヌ人等によってコタン(集落)が築かれ、泊地及び交易の要衝地となっ
河川敷に挟まれた狭い土地を北上する。なおしばらく走ると約3㎞先に立ち並ぶ無数の白い塔が視野に飛び込
ある風車の眺めは実に壮観である。1基の高さが、直径50.5mあるローター含めて最高99m(支柱[ハブ]だけで74
m)もある巨大なもので、この風力発電所は、年間を通じて安定した風があることや広大な土地があることなど条
2003年2月に本格動を開始したという。オランダ・RAGAWAY社から取り寄せた風車は、1基あたり750キロワット、
圧線(送電線)で年間約5,000万キロワットを送電しているという。途中にあるサロベツ原野駐車公園で車を降りて
写真を撮る。
巨体風車に見送られてなお進むとサロベツ原野が広がる。湿原の規模は200平方kmにも及ぶ広大なものであ
る宗谷丘陵によって阻まれた潟湖が、泥炭による長い堆積作用によって形成された。また、国指定サロベツ鳥
獣保護区(集団渡来地)に指定されている(面積2,560ha、全域が特別保護地区)。
なければならない。後ろ髪を引かれる思いでサロベツ原野を後にしたのであった。