「風神の門」は、1961年（
昭和36年）から1962年4月まで『東京タイムズ』に連載されました。
戦国時代の忍者・
霧隠才蔵こと服部才蔵が主人公となっています。
真田十勇士を題材にした作品ですが、猿飛
佐助と
霧隠才蔵以外の十勇士は殆ど描写されていません。また、作品に登場する忍術は一貫して合理性を持
たせて描写されており、忍術ものとしては荒唐無稽な描写が少ない作風となっています。
◎わたしと「風神の門」
子供の頃「真田十勇士」の漫画を読んで胸を時めかせたものでした。真田幸村とそれに従う家臣という形の原型
は江戸時代中期の軍記物および絵本の「真田三代記」に見られますが、「真田十勇士」という表現をはじめて用
いたのは、明治・大正時代に刊行された立川文庫でした。以後の「ヒーローとしてのイメージ」は、立川文庫とい
う創作物によって定着したのです。当時は十勇士の名前もそらんじていましたが猿飛佐助と霧隠才蔵以外すっ
かり忘れてしまいました。ここにそれらの名前を列記しておきます。懐かしい名前もあると思います。猿飛佐助、
の10人です。
