前日夕方萩の旅館に到着。ゆったりと萩の夜を過ごし、翌日いよいよこの旅の最後のコース。萩の町を散策し
て、午後新幹線新山口の駅に向かい、帰郷する。旅の最後のコースというより萩の町の散策が今回の旅の大き
な目的であった。萩の町は今NHKで放映中の「花燃ゆ」の萩ブームで、観光客で賑わっていると聞いていたが、
この日はウイークデーでもあり、町の中の人影も少なく徒歩でゆっくりと散策できたのであった。
心にまさる 親心 けふのおとつれ 何ときくらん」 (意訳-子が親を思う心以上に、親の情は深い。今日のこの知
らせを聞いて親はどんな気持になるのだろう)が彫られている。塾の座敷の奥にはお馴染みの松陰像の掛け軸
とこの塾出身の明治維新の英傑たちの写真が飾られていた。
同塾で指導した短い時期の塾生の中から、幕末より明治期の日本を主導した人材を多く輩出したことで知られ
らあった八畳と、十畳半の部分からなっている。十畳半は塾生が増えて手狭になったため、後から塾生の中谷
正亮が設計し、松陰と塾生の共同作業で増築したものである。1889年(明治22年)、境二郎が往時の塾舎の保
の補修を行ったうえで保存することとした。1922年(大正11年)10月12日、国の史跡に指定されたが、当時の山
口県の調査資料では、幕末の建物がそのまま保たれていたことが記載されている。管理団体は松陰神社であ
る。2009年(平成21年)1月5日に「九州・山口の近代化産業遺産群」の一つとして世界遺産暫定リストに追加掲
載され、2015年に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」として正式登録された。