駐車場に戻って近くにある「葛川かや葺の家」を訪れる。この坊村には昔から何度も来ており、かや葺の家の存
在は知ってはいたが個人の住いと思い、近づきもしていなかったが、傍に行ってみると迂闊にも「葛川かや葺の
家」として、内部を公開(無料)しているのを初めて知った。かや葺の屋根と紅葉の組み合わせがまことに素朴で
美しく、庭もよく手入れされている懐かしい風景に立て続けにシャッターを切った。入口に立つと内部は薄暗く、
中に入ることを一瞬ためらったが玄関の上り口に人が出てきて、干し柿を吊るしていますから写真を御撮りに
なってもいいですよとの案内を受けた。土間にはさまざまな民具が展示されている。建物は平屋建てで延べ130
平方メートル、坊村町が昭和59年に個人から買い上げた建物をこの地に移築復元したという。運営は葛川振興
協会が行い、葛川学区老人会が協力していて建物内の案内も老人会の人々が交代で担当しているのである。