京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

立木観音その1

 
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車を石山寺の対岸道路をさらに下流に向かって走らせると南郷洗堰に達し、洗堰の路を渡って瀬田川西岸の道
 
路をさらに走ると次第に両岸に山が迫り、瀬田川の流れは滔々たる流れから岩を噛む激しい流れの川に変貌す
 
る。そして道路沿いに作られた立木観音駐車場に到着する。ここから立木観音の境内まで約800段もの急な石
 
段を上るのである。
 
立木山寺は大津市にある浄土宗の寺院。新西国三十三箇所の20番である。正式の寺号は「安養寺」といい厄
 
除けの寺院として知られる。「立木観音」の通称でも知られ、地元では「立木さん」とも呼ばれている。寺伝によれ
 
ば、815年(弘仁6年)、空海弘法大師)がこの地に立ち寄った際、瀬田川の対岸に光り輝く霊木を見つけた。と
 
ころが川の流れが速く、渡れないでいるところに白鹿が現れ、大師を背に乗せ対岸まで導いてくれた。白鹿はた
 
ちまち観世音菩薩に姿を変え、虚空に消え去ったという。この奇跡に感服した弘法大師は霊木に五尺三寸の観
 
世音菩薩像を彫刻し、それを本尊としてこの寺を建てたという。この時、空海が厄年の42歳であったとされるた
 
め、広く厄除けの霊験あらたかな観音像として信仰されることとなったという。
 
(当寺は現在浄土宗に属するが、空海開基の伝承をもつことから、創建当初は真言密教系の寺院であったと推
 
定される。)