後祭山鉾巡行 大船鉾その１

 

 

 

 

 

 

 

後祭山鉾巡行の当日、大船鉾町に向かう。大船鉾はすでに出発の準備を終えていた。この新町通りから北に向

 

かい四条通を超え御池通りに出て東に向かう。御池烏丸が後祭の巡行の出発点である（前祭とは逆方向のコー

 

ス）。だから出発点まではまだ巡行ではないが、いやがうえにも緊張感は高まり、周囲の大勢の人々は固唾を呑

 

ので見守り、音頭取りは緊張感からかしきりに汗を拭いている。町内の関係者が鉾の進む道に清めの塩を撒き

 

巡行の安全を祈願する。いよいよ出発である。音頭取りが上ずった声で第一声の掛け声をかけると曳き手たち

 

は一斉に真新しい綱を曳く。大船鉾が150年ぶりに静かに動き出すと周りからは一斉に拍手と歓声が巻き起こっ

 

た。