滋賀県守山市に在る近江妙連公園の大日池では、この時期全国的にも珍しい蓮の1種である近江
川田町田中地区の大日池で代々守られて来た蓮のことで、昭和40年に、「近江妙蓮」という名前で天
然記念物に指定された。近江妙連の仲間は、国内では金沢(加賀妙連)、府中(武蔵野妙連)などご
く少数地でしか見られない品種という(しかもどちらもこの近江妙連から移植されたもの)。一方,国外
常の蓮<常蓮>が八重化し、1本の茎に,花びらの数2,000~5,000枚,花の数2~12もの花が咲く特殊
な蓮である。また常蓮は開花を繰り返し、4日で散るのに対し、この妙連は一旦開花すると閉じること
はなく、外側の花弁を少しづつ散らしながら20日近く咲き続ける。妙連を日本に持ち帰ったとされる慈
れた年<1604年>)からすると時期がやや早いと考えられるため、現在では①足利義満公が派遣した
「遣明使」が持ち帰ったか、あるいは②中国・明からの貢ぎ物の中に妙連の蓮根が入っていた等も考
えられているという。