らく歩くと突然林が切れて明るくなる。萩で有名な梨木神社である。だが今日の目的はこの神社ではない。なお
歩を進めると右手に廬山寺(ろざんじ)の門が見えてくる。この廬山寺で節分に行われる「追儺式鬼法楽ー通称
「鬼おどり」、赤青黒の鬼に紅白の餅と豆を投げて悪霊退散を祈願する行事」を楽しみに来たのである。境内に
入るともうすでに大勢の人波で広くもない境内が熱気に包まれていた。時計を見ると午後3時過ぎである。3時半
から「鬼おどり」が始まるので見物客は期待に胸を高めながら、境内の中央に設えた舞台を目を注いでいた。