地元の人にそばの花のことを聞いても分からないという。京都新聞に紹介されていたというと、ようやく三人目の
農作業中のお年寄りが場所を教えてくれた。だが小さなそば畑という。その場所に着いたら確かに小さな畑だっ
た。だがそばの花はけなげにも懸命に咲いていた。小さな畑でもカメラのアンクル次第では、畑が広がっている
ように見える。新聞の写真に騙されたようなものだ。しかしそのおかげでこんな京都市の北の果てにくることがで
きたと思えば、やはり来てみてよかった。
土地に相違ない。ここは元々そばを植えるような痩せた土地ではないのだ。農作業をする人の表情や豪壮な門
構えのある建物から見てもおだやかで豊かな土地なのである。