針江の集落では各家庭の元池(もといけ)から湧き出した生水(しょうず)は一番綺麗な水が溜まる壺池
(つぼいけ)に入る。壺池の水はお料理、野菜の洗い水に、又洗顔に使われ、水は端池(はたいけ)に流
れる。端池にはたくさんの鯉が飼われている。鯉は料理の野菜くず、鍋釜の米粒などを食べ浄化してくれ
る。水は家の前の小川に入り、そして隣の端池に入りまた川に戻りやがて琵琶湖に流れて行く。この土地
ではこのシステムを川端(カバタ)と呼んでいる。
まさに水と生活と生き物が一体となって静かな時を送りながら共生しているのだ。