京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

曳山巡行その5

      

       

次の曳山は龍門滝山 (りゅうもんたきやま)といい、黄河の上流の竜門山の滝は、どんな魚も上がれないが、もし上がる魚があれば、直ちに昇天して龍になるという故事にちなでいる。登竜門という語もここからでたという。からくりは、龍門の滝を鯉が躍り上がるところを見せる。鯉のからくりは宝暦12年(1762)在銘でわが国最古のものという。 俗に「鯉山」ともいわれている。次の曳山は猩々山 (しょうじょうやま)、能楽の「猩々」から考案されたもので、むかし、唐の国の揚子の里に住む高風という親孝行な者がいた。ある夜、夢に「揚子の町に出て酒を売れ」と教えられ、売っていたら、海中に住む猩々から酌めども尽きず、飲めども味の変わらない酒の壺を与えられたという。からくりは高風の酌で、猩々が大盃で酒を飲むと酔いで顔が真っ赤になるからくりとなっている。