京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

昭和新山

      

      

      

昭和新山は、北海道有珠郡壮瞥町にある火山。支笏洞爺国立公園内にあり、国の「特別天然記念物」に指定されている。また、有珠山とともに「日本の地質百選」に選定され、周辺地域が洞爺湖有珠山ジオパークとして「日本ジオパーク」「世界ジオパーク」に認定されている。かつてこの地域は「東九万坪」という広大な畑作地帯で、壮瞥川の川沿いには「フカバ」という集落があった。集落名は鮭や鱒の孵化場があったことに由来している。辺りはのどかな田園地帯であったが、1943年(昭和18年)12月から1945年(昭和20年)9月までの2年間に17回の活発な火山活動を見せ、有珠山の麓にあった平地に溶岩ドーム状の火山が形成されて山の隆起とともに集落は消滅した。山肌が赤色に見えるのは、かつての土壌が溶岩の熱で焼かれて煉瓦のように固まったからである。
昭和新山は中腹から今も水蒸気が吹き出し、活発な火山活動を行っている。昭和新山を左手に見ながらしばらく歩いてゆくと、右手に有珠山へのロープウェイの山麓駅が見えてきた。時間が早いこともあり周辺はまだ人影が少なく閑散としていた。昭和新山の山裾に建つ銅像昭和新山の成長を記録したアマチュア火山研究家であり地元郵便局の局長であった三松正夫の銅像である。