京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

水生植物公園みずの森の春その5

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

静かな園内の風景・・・

水生植物公園みずの森のある草津市の烏丸半島は、かつて国内最大級のハスの群生地であった。その広さ

は、甲子園球場のグラウンドの10倍ほど、およそ13ヘクタールもある。夏になると、水面に浮かぶハスを眺めに、

毎年、多くの観光客が訪れていた。しかし、この群生地で信じられないことが起きた。2016年、原因不明で、その

ハスが消滅した。しかも、草津市が調査したところ、「今年(2016年)の地下茎が見当たらない」と話すように、花

はおろか、茎すらなくなる緊急事態になったのである。

そこで、滋賀県草津市、そして、滋賀県立大学の滋賀自然環境研究会が調査した結果、消滅した主な原因

は、枯れたハスの葉だという。今までに枯れたハスの葉などが大量に湖の底にたまり、土に蓋をしてしまった。そ

のため、土に酸素が無くなり、ハスが呼吸できなくなって枯れてしまったという。この原因をすぐに解決するのは

難しいため、短期間での再生は事実上不可能という結論になった

そんな絶望的な状況をなんとかしようと、2017年4月、地域を巻き込んだプロジェクトがスタート。それが、植木鉢

の中でハスを栽培する『ハス100鉢プロジェクト』。琵琶湖に隣接する水生植物公園みずの森で、市民100人以上

が参加し、およそ60種類のハス100本の植えつけを行った。すると、7月、ピンクや白などの見事な花を咲かせた

のだ。また2018年からは琵琶湖岸でハスを再生させる取り組みが始まった。周辺の湖底で発芽しているハスを

移植し、根付くかどうかをみる試み。草津市環境課は今後の生育状況をみてハス再生の最適な方法を探り、復

活を目指しているという。

イメージ 9
かつての烏丸半島のはす群生の様子(2014年9月撮影)

イメージ 10
現在の様子(2016年7月撮影)