2019-03-10 石山寺門前(東大門) 春 #写真 石山寺は、滋賀県大津市石山寺1丁目にある東寺真言宗の寺院。本尊は如意輪観音、開基(創立者)は良弁。 当寺は京都府の清水寺や奈良県の長谷寺と並ぶ、日本でも有数の観音霊場であり、西国三十三所観音霊場第 13番札所となっている。また当寺は『蜻蛉日記』『更級日記』『枕草子』などの文学作品にも登場し、『源氏物語』 の作者紫式部は、石山寺参篭の折に物語の着想を得たとする伝承がある。「近江八景」の1つ「石山秋月」でも 知られる。 瀬田川に臨んで建つ山門の東大門は、建久元年(1190年)源頼朝により寄進されたもので、国の重要文化財。 天井下の蟇股や破風の懸魚に桃山様式が取り入れられ、大棟の鬼瓦に「慶長五庚子八月日粟田口久左衛門」 のへら書があることから慶長年間(1596年〜1612年)に豊臣秀吉の側室・淀君(浅井三姉妹のひとり、浅井 茶々)の寄進で再建に近い大改修が行なわれていることがわかっている。東大門北側の妻飾り部分近くに花の 数が5−7−5となった五七桐紋(豊臣秀吉の家紋)の透かし彫りが配されていることからも、豊臣家の修築を裏付 けている。また東大門に安置される仁王像は、鎌倉期の仏師・運慶と息子の湛慶の作と伝えられている。