もサメを「わに」と呼び、山間部に伝わる「わに料理」はサメ・エイ等の魚を煮た料理であるという。平安時代の辞
書『和名類聚抄(和名抄)』には、麻果切韻に和邇は、鰐のことで、鼈(スッポン)に似て四足が有り、クチバシの
長さが三尺、甚だ歯が鋭く、大鹿が川を渡るとき之を中断すると記してある。和邇とは別の鮫の項には、「和名
佐米」と読み方が記され、「さめ」と読む「鮫」という字が使われ始めた平安時代において、爬虫類のワニのことも
知られていたことを示している。
もちろんこの辺りを「和邇」といっても、琵琶湖にフカ、サメ、ワニが生息しているわけではない。