月1日のことで昔は「田の実の節」といった。この実りに感謝した祈りの日は、花街では「頼み」に変わり、芸舞妓
さんが日ごろお世話になっている
お茶屋や芸事の家元や師匠に挨拶をして回る習わしとなった。暑さも最好調
のこの日
祇園の町は、黒紋付きの正装姿をした美しい芸舞妓さんで一層華やぐ。そんな八朔の日の
祇園の風
景を写すため2年ぶりに
祇園を訪れた。まず白川に架かる巽橋や辰巳明神あたりの風景をご紹介したい。この
あたりはすっすりお馴染みの場所であり、京都の代表的な観光スポットである。写真は人影のない静かな風景
だが、実はカメラの反対側には大勢の写真愛好家やテレビカメラが朝早くから場所を陣取っている。巽橋を向こ
うから渡ってくる芸舞妓さんの姿を写すためである。