今様踊りに続き奉納された岩見神楽の大蛇。岩見神楽は
神楽の様式のひとつである。島根県西部(石見地方)
と広島県北西部(安芸地方北部)において伝統芸能として受け継がれている。日本神話などを題材とし、演劇の
要素を持つ。地元では「舞(まい)」「どんちっち」(囃子のリズムから)とも呼ばれる。演目は娯楽要素の強い華や
かな演目が好まれ、また演じられる事が多いが、とくにこの「石見神楽の華」と称されるほどの花形演目で、多く
を題材とした内容で、数頭の大蛇がスサノオと大格闘を繰り広げる壮大なスケールの舞いが見られる。演じるの
は京都芸術大学の「京都瓜生山舞子連中」というサークルで根県西部(石見地方)に伝わる郷土芸能“石見神
楽”の習得、研究、創作に取り組んでいる団体。これまでに鹿児島・大分・高知・山口そして京都と全国各地で公
演を行っており、冬には島根県大田市温泉津町にて『新春神楽』という舞台公演を企画し、地元及び観光客に披
露しているというが、学生のサークルが演じているとは思えない迫力のある神楽である。