志那神社は三大神社や惣社神社よりも少し湖岸寄りにある。周囲が竹薮に囲まれていて静かな神社である。
藤棚にはまだ美しく花を付けていた。三大神社と同株の藤のようだ。
志那神社の創立については明らかでないが、平安時代には社殿があったと考えられている。祭神は志那津彦
命、伊咲戸主命を祀る。現在の本殿は永仁6年(1298)に大工藤井宗近によって建てられたことが棟木に記され
ている。形式は一間社流造。本殿内部は半円柱を壁際に建て、建具を備えて内陣と外陣に区切る。正面柱間寸
法は1,53mの小規模な一間社で重要文化財に指定されている。
竹薮の外側に広がる田植えを終えたばかりの水田には10羽ばかりの白鷺が餌をつついていた。