京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

中山道恵那峡秋の景観

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妻籠宿からの帰途、恵那峡で船の遊覧を楽しんだ。恵那峡の景観は昔から耳にしていて、自然が創った景観だ
 
と思い込んでいたが、恵那峡は約80年前に木曽川をせき止めて作られた大井ダムによってできた人造湖
 
で、大正9年恵那峡命名されたということを今回初めて知った。両岸には、奇岩・怪石が立ち並び、
 
各々に名前が付けられている。春にはさざなみ公園の約200本の桜をはじめツツジや藤の花も美しく咲
 
く。夏には濃緑に赤い恵那峡大橋が映え、秋には、モミジ、カエデなどが湖面を彩る。冬にはオシドリ
 
ムクドリなどが飛来し、バードウォッチングもできるなど、四季を通じて楽しめるのが恵那峡の魅力とい
 
う。
 
近年ダム建設は自然破壊ということで建設反対が叫ばれ、全国の建設途上のダム建設が工事続行か
 
中止かでいろいろとニュースとして取り上げられることが多い。だがこの恵那峡を自然破壊というものか
 
80年という時の流れが美しい景観に変化させたことに驚嘆を覚えずにはいられない。自然というもの
 
には回復能力というものがあることを改めて思い知らされたのである。傷つけられた部分が時の経過と
 
ともに出血が止まり、薄皮が傷口を多い、その薄皮が剥がれるとまた新しい皮が覆い、次第に傷は癒え
 
てゆく。それが自然の理というものであろう。だが地球規模の自然の治癒力が弱まっていることも事実
 
である。仮にこの恵那峡という人造湖が現在造られたとして、80年後に今の景観になっているかどう
 
か、おそらく80年という時間では無理ではあるまいか。いや永久に自然破壊の痕跡を残したままになる
 
ように思われてならない。それほど地球の治癒力は弱まっている。