京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

宗谷岬その2

      

宗谷岬は慰霊の岬であり歴史の岬でもある。
旧海軍望楼ーロシア帝国との関係が悪化し始めた1902年(明治35年)に、国境の備えとして旧帝国海軍が建設したもの。明治年代の建築物で稚内市内で現存する唯一のものであることから、1968年(昭和43年)12月に市有形文化財に指定されている。老朽化に伴い現在は建物内部へは立入禁止となっている。
平和の碑・宗谷海域海軍戦没者慰霊碑ー第二次世界大戦中の1943年(昭和18年)10月11日、宗谷海峡で5時間にわたり日本海軍と交戦し、撃沈されたアメリカ海軍の潜水艦「ワフー」の乗組員80名と、同潜水艦によって撃沈された商船5隻の乗組員690名、1945年(昭和20年)7月の米海軍潜水艦と、日本海軍との戦闘で撃沈された「第112号海防艦」の戦死乗組員152名等、宗谷海峡での戦いの戦没者の慰霊と平和を祈念する碑。
祈りの塔ー1983年(昭和58年)9月1日に発生した大韓航空機撃墜事件の慰霊塔。事件三回忌に当たる1985年(昭和60年)9月1日に岬の裏の丘の上に建立。塔の先端は事件の起きた樺太沖の海馬島(モネロン島)を指している。高さは20メートルで、台座の16段の羽は被害者の国籍数、張られた石の数269個は被害者数をそれぞれ意味する。